開業ラッシュがひと段落した新幹線網。
この先はというと、数年おいて北陸新幹線の敦賀(または福井先行)開業となるでしょうか。他には九州新幹線・長崎ルートや北海道新幹線札幌延伸開業なども長期的にはありますね。
ただ、最近にぎわっていた話題という点では敦賀以西ルートがどの経路になるかという話題が一番ではないでしょうか。
京都―新大阪間には駅を置かない計画の北回りとJR片町線松井山手駅に接続する南回りとが提案されていたが、3/13の京都新聞の報道によりますと
与党検討委員会(委員長・西田昌司自民党参院議員)は13日、・・・「南回り」の採用を決定した。・・・・京都府内では京都駅に続いて2カ所目の新幹線駅が誕生する。敦賀以西ルートは「敦賀―小浜―京都―松井山手―新大阪」となった。
と述べており、さらに
意見を求められた沿線の京都府や大阪府、運行主体のJR西日本なども南回りに賛意を示した。 -- いずれも 京都新聞より
とも報道しています。つまり「南回り」に決定です。
元・地元民が見るこのルートの利点
地域発展の勢い
この松井山手という地域は今から30年前には「こんな山の中に住宅地造成してどうすんの?」と思うような所でした。電化区間は片町や京橋側から四条畷などを経て枚方市の永尾駅までで、そこから京都府エリアは非電化区間。不便を絵にかいたような所でした。そもそも、松井山手駅自体、平成開業の駅ですしね。
ところが、片町線を学研都市線と呼んで沿線に大学ができ始めたころから雰囲気ががらりと変わり始めます。 近鉄京都線の新田辺駅を中心に発展していた町が、大住ヶ丘~松井ヶ丘と広がる大ベッドタウンに人口の重心が移り、八幡市や枚方市・樟葉エリアとの行き来もバスやマイカー利用で多くなっていきました。それで今では・・・
松井山手駅5キロ圏内の人口は大阪府域を含めて約33万人 と、京都府の知事さんはおっしゃったそうですが、松井山手~京阪樟葉駅は直線距離で5.7km。つまり、5キロ圏をほんの少し超える地域も人口密集地なのです。
したがって、ある程度の利用者を見込むことが出来そうです。
京都市へのアクセスが中途半端なエリア
松山手駅がある片町線は大阪方面から北東方向へ進んだかと思うとぐるっと向きを変え、南方の木津、奈良方面へと向かいます。つまり、京都府でありながら京都市内へのアクセス路線ではありません。
それで、このエリアの人たちは直線距離で4.4km離れた近鉄新田辺または同じく5.7km離れた京阪樟葉を利用するのが通常となります。でも新幹線が出来ればものすごく便利になります。7~8分で着きそうですし自由席利用者が多く見込めそうな気がします。
山間部割合が高く、用地取得に有利か?
先に申しましたが、元々このエリアは本当に田舎でした。そして、開発された松井山手から南に向かって線路の用地を取得するにあたって、今なお田舎の部分が多くなりそうに思えます。
画像は一例として適当に線を引いたものですが、
山間部の多さについてはご理解いただけるのではないでしょうか。
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ということで、結構楽しみな感じになってきた北陸新幹線の
延伸計画のお話でした。